2024.2.28

職場の近くにあるバーミヤンにきた。地下で、結構広い。これまで自分が入ったことのあるバーミヤンの中で一番広いかもしれない。なのに、ホールの店員は初老の男性一人で、混んでもいないけれど、あまり余裕はなさそうだった。案内されたテーブルのタブレットは前の客の画面のままになっていて、ボタンをおして店員さんを呼びなおしてもらった。そこれじゃあ注文できないですよねえ、と笑いながらはにかんで対応してくれたそのおじさんは少し痩せ気味だったような気もしなくない。

朝からずっとお湯に浸かりたくて、それは単純に今日が寒い日というのもあるけれど、それ以上に、なにかお湯につからないと満たされないような気分がしつこくある。

実家は宿泊業だったのでいつでも風呂にはいることができた。風呂場に行って、服を脱げば、24時間すぐにお湯に入れた。自分の部屋は風呂場と同じ二階で、他のどの部屋よりも風呂場に近かった。だから、僕は最もあの風呂に入った人間だと思う。風呂はお客さんも使うので、混むような時間は避けて、たいていは変な時間帯に入っていた。朝、どうしても風呂に入りたいときというのがあって、さあ入ろうと風呂場の暖簾をめくると、先客のスリッパがあったりして、そのときはいつも自分の部屋の扉のすぐ内側に立って、風呂が無人になるのを待った。浴室から脱衣所へ人が移動するのも、体をふいて、髪をかわかすのも気配で分かった。

今朝は風呂に入りたい朝だった。起きてすぐ、あたたかい、あついくらいのお湯に浸かるのがどうしても必要なのだと苦しくなりながら布団にくるまっていた。でも諦めて、家をでて、電車に乗った。